「チーズが大好きなんだけど、インターネットで調べたら妊婦は避けた方が良いって書いてあった」「妊婦はチーズを食べちゃいけないの?」とお悩みの方はいませんか?
妊婦さんがチーズを避けた方が良い理由にはリステリア・モノサイトゲネス(以下、リステリア菌)というものが関係しています。
本記事では、妊婦さんがチーズを避けるべきといわれる理由や、妊婦さんが食べても良いチーズ、さらに妊婦さんとチーズに関するよくある質問を解説します。
妊婦さんがチーズは避けた方が良いといわれる理由
チーズは栄養価が高く、美味しい食べ物として多くの人に親しまれています。
しかし、妊婦さんにとっては注意が必要な食品のひとつです。
その理由のひとつが、リステリア菌による食中毒のリスクです。
殺菌されていない、または殺菌が不十分なナチュラルチーズには、リステリア食中毒の原因となる「リステリア菌」が含まれている場合があります。
日本ではこれまでにリステリア菌による食中毒の報告例は2001年に発生した1件のみとなっており、健康な成人であれば多量に摂取しない限り発症することは少ないため、仮に発症しても軽症で自然に回復することがほとんどです。
しかし、妊婦さんは免疫機能が低下しているため、少量のリステリア菌でも感染するリスクが高く、重症化する可能性があります。
リステリア食中毒にかかると、本人の健康だけでなく、流産や早産になってしまったり、生まれてくる赤ちゃんに深刻な影響を与えたりすることがあります。
こうしたリスクを避けるために、妊婦さんはナチュラルチーズの摂取には注意が必要です。
ただし、リステリア菌は加熱によって死滅するため、製造工場で加熱殺菌されているチーズや、十分に加熱調理したチーズであれば安心して食べることができます。
妊婦さんが食べられるチーズ・控えるべきチーズはコレ!
次は、妊婦さんが食べられるチーズと控えるべきチーズについて解説しますので「妊婦だけどチーズが食べたい」とお考えの方はぜひ参考にしてください。
妊婦さんが食べられるチーズ
リステリア菌は加熱することで死滅するため、チーズの中でも加熱殺菌の工程を経ているものであれば食べることができます。
また、製造時にメーカーでリステリア菌の検査を実施しているチーズも安心して食べることが出来ます。
流通しているチーズに関して、加熱殺菌の工程があるかどうか、リステリア菌の検査を実施しているかどうかは製品パッケージから判断出来ない場合もあります。
その場合はメーカーへ問い合わせるか、十分に加熱調理してから食べるようにしましょう。
よつ葉乳業が製造している妊婦さんでも食べられるチーズはこちら
妊婦さんが控えるべきチーズ
妊婦さんが控えるべきチーズは「加熱殺菌されていない生乳を使用したナチュラルチーズ※」です。
また、「要加熱表示がされているチーズをそのまま食べること」も、リステリア菌による食中毒のリスクがあります。
スーパーなどで販売されているナチュラルチーズが「加熱殺菌されていない生乳を使用したナチュラルチーズなのかどうか」を、製品パッケージの見た目から判断することは難しいです。
そのようなチーズは生食をせず、十分に加熱調理(中心部の温度が75℃で1分間以上経過するような加熱)してから食べるか、妊婦さんが食べても大丈夫かどうかメーカーへ問い合わせてから食べるようにしましょう。
よつ葉乳業が製造している妊婦さんでも食べられるチーズはこちら
※:未殺菌乳を使用したナチュラルチーズ
妊娠中のチーズに関するよくある質問
次は、妊娠中のチーズに関するよくある質問を解説します。
・ナチュラルチーズは妊娠中に食べても良い?
・国産のナチュラルチーズは食べても良いって聞いたけど本当?
以下で、それぞれについて詳しく解説します。
ナチュラルチーズは妊娠中に食べてもいい?
妊婦さんがナチュラルチーズを食べたいときは、出荷前にリステリア菌の検査あるいは製造過程で加熱殺菌がされている製品を選んでください。
また、食べ過ぎたと感じる場合や、不安な場合はかかりつけの医師に相談しましょう。
国産のナチュラルチーズは食べても良いって聞いたけど本当?
牛乳・乳製品の定義、成分規格、表示、製造、保存方法などについて定める乳等命令では、ナチュラルチーズの製造に未殺菌乳を使用する場合、次の記載がされています。
「製造工程中において、保持式により摂氏63度で30分間、又は同等以上の殺菌効果を有する方法により加熱殺菌を行うよう指導すること。」
国産のナチュラルチーズを選ぶ際は、念のため出荷前のリステリア菌の検査、製造過程で加熱殺菌がされた製品を選ぶと安心です。
また「妊婦さんが食べられるチーズ」でも解説したとおり「このチーズは食べても大丈夫?」と不安な場合はメーカーに問い合わせてください。
よつ葉乳業のチーズを「妊婦さんも食べられる」の観点で分類
次は、よつ葉乳業のチーズを「妊婦さんも食べられるチーズか」という観点で分類します。
よつ葉乳業で製造しているナチュラルチーズは、加熱殺菌した原料乳を使用し、衛生的な環境で製造しています。
以下の製品は出荷前にリステリア菌の検査を実施しているものや、製造工程に加熱殺菌工程がある製品です。
加熱せずにそのまま食べても問題ありません。
・クリームチーズ
・おつまみチーズ
・チェダーチーズ
・ゴーダチーズ
・スライスチェダー
・カマンベールチーズ 90g
・カマンベールチーズ 100g
・プロセスチーズ・チーズフードに分類されているもの
弊社のシュレッドチーズである“よつ葉北海道十勝
3種のチーズ”、“よつ葉北海道十勝シュレッドチーズ”は、北海道十勝地域で生産された生乳をよつ葉乳業の十勝主管工場で加熱してから製造したチェダーチーズやゴーダチーズ、モッツァレラチーズを原材料に使用しています。
ただし、裁断(カット)及び包装(袋詰め)といった加工工程は外部企業へ委託しています。
委託先企業では、よつ葉製品の裁断や包装だけではなく、他社や海外産のチーズも共通のラインで取り扱っている為、製造ラインにおいてリステリア菌のリスクがあるかもしれない他のチーズと接する可能性が否定できません。
そのため、弊社では万全を期すためにこれらの製品には「要加熱」と表示しています。
「要加熱」と表示されている商品は、十分に加熱調理(中心部の温度が75℃で1分間以上経過するような加熱)してから食べるようにしてください。
なお、リステリア菌は河川水や動物の腸管内など、環境中に広く分布する細菌です。
チーズに限らず、食品は衛生的に扱うことを心掛けてください。
妊娠中の方や小さなお子様、ご高齢の方、基礎疾患をお持ちの方など、特に注意が必要な場合には、十分に加熱(中心部の温度が75℃で1分以上)してから食べましょう。
まとめ
本記事では、妊婦さんがチーズは控えるべきといわれる理由や「食べられるチーズ」「食べるのは控えるべきチーズ」を解説しました。
リステリア菌の検査や、製造過程で加熱殺菌されているチーズであれば食べても問題ありませんが、そのようなチーズかどうか判断できない場合はメーカーへ問い合わせるか、それでも不安な場合はかかりつけの病院へ相談してみましょう。
よつ葉乳業では、妊婦さんでも安心して食べられるチーズを豊富に展開しています。
オンラインでの購入もできますので、ぜひチェックしてみてくださいね。